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認知症の方の熱中症予防

特集記事

“気づきにくい脱水”を防ぐ工夫

1. 認知症の方は、なぜ脱水に気づきにくいの?

認知症の方や高齢の方は、のどの渇きを感じにくくなることがあります。
さらに、認知機能の変化によって、

・水分をとること自体を忘れてしまう
・飲み物が目に入っても「飲もう」と思いつきにくい
・暑さや体調の変化をうまく言葉にできない
・トイレが心配で水分を控えてしまう
・服装や室温の調整が難しくなる

2. 脱水になると、どんな症状が出る?

脱水や熱中症では、次のような変化がみられることがあります。

・ぼーっとする
・元気がない
・食欲が落ちる
・頭痛、めまい、ふらつき
・体がだるい
・尿の回数が少ない、尿の色が濃い
・口の中や唇が乾く
・いつもより怒りっぽい、落ち着かない
・会話の反応が悪い
・足がつる、こむら返りがある

認知症の方では、脱水によって一時的に混乱が強く見えることもあります。
「今日はいつもと違うな」と感じたら、暑さ・水分不足・体調不良を確認してみましょう。

3. 家でできる水分補給の工夫

ポイントは、本人の「のどが渇いた」に頼りすぎないことです。

飲むタイミングを決める

・起きたら一口
・朝食、昼食、夕食のとき
・10時、15時のお茶の時間
・入浴の前後
・寝る前に少し

「時間で飲む」「生活の動作とセットにする」と続けやすくなります。

飲み物を見える場所に置く

・よく座る場所の近く
・テレビの横
・ベッドサイド
・食卓の上

飲み物が目に入りやすいと、飲むきっかけになります。

声かけはやさしく、具体的に

「水分とって」よりも、
「一緒にお茶を飲もう」
「ひと口だけ飲んでみよう」
「暑いから、少し飲んでおこうね」
のような声かけが伝わりやすいです。

飲みやすい形にする

・冷たいもの、常温、温かいものを好みに合わせる
・お茶、麦茶、水、汁物、ゼリー、果物などを組み合わせる
・むせやすい方は、とろみやゼリータイプも検討する

水だけにこだわらず、本人が飲みやすい形を探しましょう。

4. どのように補給するとよい?

基本は、こまめに少しずつです。
一度にたくさん飲むよりも、1日の中で分けて飲む方が続けやすくなります。

目安としては、1時間ごとにコップ1杯、または生活の区切りごとに少しずつ。
ただし、心臓や腎臓の病気、高血圧などで水分や塩分の制限がある方は、医師の指示を優先してください。

5. 経口補水液・ミネラル補給飲料について

汗をたくさんかいたときや、食事がとれないとき、下痢・嘔吐・発熱があるときは、水分だけでなく塩分などの電解質も失われます。

OS-1などの経口補水液は、軽度から中等度の脱水時の水分・電解質補給を目的とした飲料です。
普段の水分補給として毎日たくさん飲むものではなく、脱水が心配なときに使うものとして覚えておきましょう。

塩分や糖分を含むため、持病のある方は使用前に医師・薬剤師・管理栄養士に確認すると安心です。

まとめ

認知症の方の熱中症予防は、本人の「大丈夫」に頼りすぎないことが大切です。

・のどが渇く前に飲む
・飲むタイミングを決める
・飲み物を見える場所に置く
・家族や周囲がやさしく声をかける
・いつもと違う様子に早めに気づく

小さな工夫が、夏の安心につながります。

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